犬のトイレ失敗が増えた!原因とすぐできるリセット方法

「うちの子、前はちゃんとできてたのに…なぜ!?」
朝からリビングに“サプライズ”が落ちてると、思わず遠い目になりますよね。
しかも、こっちをチラ見しながらドヤ顔で座ってる。おい、なぜだ。

実は、トイレの失敗にはちゃんと理由があります。
叱る前に「何が変わったのか?」を見直すと、意外とすぐに解決することも多いのです。
今回は、そんな“トイレ問題リセットのコツ”を、初心者にもわかりやすくまとめました。


トイレ失敗の主な原因

1. 環境の変化

犬は環境の変化にとても敏感。
引っ越し・模様替え・季節の変わり目など、「ニオイの基準」が変わるだけでトイレがわからなくなることがあります。

  • トイレシートの場所が数十センチずれただけでもNGな子も。
  • 新しい香りの消臭剤や柔軟剤も混乱の原因に。

2. 体調不良・老化

頻尿・下痢・膀胱炎など、体のトラブルが原因で間に合わないケースもあります。
特に老犬は膀胱のコントロールが難しくなるため、「失敗」ではなく「仕方ない」ことも多いです。

  • 水を異常に飲む/回数が多い → 尿路疾患の可能性
  • 下痢・軟便 → 食事やストレス要因

※数日続く場合は、動物病院での相談を推奨。

3. ストレス・不安

犬は感情をトイレ行動で表現します。
飼い主の生活リズムが変わったり、家族が増えたりすると「不安サイン」として粗相をすることがあります。

  • 留守番時間が長くなった
  • 新しい犬・赤ちゃんが来た
  • 飼い主のイライラが伝染している

など、何か心当たりはありませんか?


トイレトレーニングを“リセット”する方法

1. 原点回帰!サークルトレーニング

トイレを完全に覚えていた犬でも、一度リセットするのが最短ルート。
サークルを使って「寝る・食べる・排泄」を再度区分けします。

手順

  1. トイレスペースを狭く設定 ※犬種のサイズにより調節
犬のサイズトイレスペースの目安ポイント
小型犬(チワワ・マルチーズ・トイプードルなど)約50×50cm成功体験を積む目的。体が半回転できる程度の広さ。
中型犬(柴犬・コーギー・ビーグルなど)約80×80cm〜1m前足を踏み替えられる程度に。狭すぎるとトイレを避けることも。
大型犬(ラブラドール・ゴールデンなど)約1.2〜1.5m四方自然な姿勢で排泄できる広さを確保。サークルタイプなら長方形でもOK。
  1. 成功したらすぐ褒める(間髪入れず!)
  2. 成功率が上がったら徐々に自由時間を増やす

これで、“成功体験”を積み直すことができます。


2. 叱らないで「無言で片づける」

粗相のあとに怒ると、犬は「排泄=悪いこと」と誤解します。
結果、コソコソ隠れて排泄するようになり悪循環に。

対応のコツは「ノーリアクション」。
静かに片づけ、トイレを再設置。臭いが残ると同じ場所にするので、消臭スプレーで完全除去を。


3. 成功率アップには“タイミング観察”がカギ

犬は「寝起き」「食後」「遊びのあと」に排泄する習性があります。
このタイミングでトイレに誘導すると成功率が格段に上がります。

  • 成功直後に褒めてからおやつ(小粒)を1つ
  • 声かけを統一(例:「ワンツー、ワンツー」と声をかけながらトイレへ誘導)

「ワンツー、ワンツー」などの声かけでトイレに自然と行くようになれば完璧!
条件付けができれば、外出先でも「ここでしていいんだ!」と理解できます。


年齢別:トイレ失敗のよくある傾向

年齢よくある原因対策
子犬期遊びに夢中で忘れる/場所を覚えていない回数を増やす・誘導と褒めで習慣化
成犬期ストレス・環境変化原因特定と再トレーニング
シニア期体力・膀胱機能低下シートを増やす・段差解消で負担軽減

トイレの場所を変えたいときの注意点

「家具の配置替えでトイレの位置を変えたい」そんな時は、いきなり移動せず少しずつ動かすのがコツ。

  • 1日あたり10〜20cmずつ移動
  • 完全に移したら古い場所は無臭化徹底
    → 犬は「前のニオイ」を手がかりにしているので、残っていると混乱します。

よくある勘違い行動

「目の前で堂々とおしっこしやがった!」と思っても、実は“見てほしいサイン”のことも。
犬は飼い主の反応を観察して行動するので、怒るほど“かまってもらえる”と学習しているケースもあります。

さらにもう一つ多いのが、「マーキング行動」との混同。
特にオス犬は、トイレではなく縄張りを示すために少量のおしっこをかけることがあります。
これは“トイレ失敗”ではなく、“ここが自分の場所”という本能的なアピールです。

もし、「角や壁にピンポイントでおしっこする」「うんちは完璧なのに、おしっこだけ失敗する」という場合は、
それはマーキングの可能性が高いです。


まとめ

トイレの失敗ってついイラッとしちゃうけど、よく考えたら「人間の都合で決めたトイレルール」なんですよね。
もちろん人間との共生のためには必要なことです。

でも犬からしたら、
「昨日までOKだった場所が急にダメになった!?」
「急に匂いが違う!?」
「なんか怒ってる?」
と、頭の中はクエスチョンマークだらけです。

焦らず、もう一度“トイレ再教育”をゆるく始めれば大丈夫。
犬は飼い主の笑顔が大好きです。
あなたが「まあ、いいか」と笑った瞬間、きっと次は成功してくれます!