大型犬人気ランキングTOP5|でっかい相棒と一緒に暮らそう!

ドドーンとした存在感に憧れる人も多い「大型犬」。

リードを持てばズシンと腕に重み、玄関を出ればご近所の「うわ!でっけ~」という視線独り占め!迫力満点だけど、実はお茶目な姿に毎日笑わされるのが大型犬です。

「広い庭で一緒に遊びたい!」「頼れる相棒が欲しい!」と思う一方で、憧れだけで迎えると「食費が家計を直撃!」「毎日の散歩がキツすぎる!」なんて現実に直面することも…。

そこで今回は、JKC(ジャパンケネルクラブ)の2024年犬種別登録頭数データをもとに、人気の大型犬TOP5をランキングでご紹介します。
数字から見える「今どきの人気」と、暮らしのリアルを合わせてチェックしてみましょう!


大型犬の定義

わんまが!では 体重25kg以上、体高50cm以上を目安 に「大型犬」としています。
その基準で、JKC登録犬種の中から大型犬をピックアップ。上位5犬種をランキング化しました。


大型犬人気ランキングTOP5(2024年JKC登録頭数)

順位犬種登録頭数(2024年)特徴キーワード
1位ゴールデン・レトリーバー7,275温厚・家庭犬の王道
2位ラブラドール・レトリーバー3,580賢い万能犬・盲導犬にも
3位シベリアン・ハスキー2,560再ブーム・やんちゃで陽気
4位バーニーズ・マウンテン・ドッグ1,262穏やかモフモフ・暑さ弱い
5位グレート・ピレニーズ358巨大で真っ白・頼れる番犬

1位:ゴールデン・レトリーバー

ふんわりした金色の被毛に、いつもニコニコの表情。まさに“癒しのかたまり”。初めて会う人や子どもにまで、全力でしっぽを振ってご挨拶。どこにいても「やっぱりゴールデンは優しいね」と言われる存在です。

性格はフレンドリーで温厚、人間が大好き。寂しがり屋な一面もあり、留守番ばかりだとストレスが溜まってしまいます。遊びも学習も意欲的で、褒めれば褒めるほどどんどん伸びるタイプ。

  • 運動量:毎日1時間以上の散歩+ボール遊びや水遊び。運動不足は肥満に直結します。
  • お手入れ・健康:抜け毛は年中多め。特に換毛期は家じゅうがゴールデン色に。関節疾患や肥満に注意。
  • 暮らしやすさ:温厚で初心者にも向くが、広いスペースやしっかり遊ぶ時間が必要。
  • 平均寿命:10〜12年

2位:ラブラドール・レトリーバー

黒・イエロー・チョコの毛色で有名なラブラドール。賢さと明るさのバランスが抜群で、「家庭犬・仕事犬・遊び仲間」すべてをこなす万能型。アウトドアでは全力で駆け回り、家ではドサッと寝転ぶギャップがたまりません。

性格はとにかく人懐っこく、初対面の人にもズンズン近寄る社交性の高さ。家族にはいつでも「一緒に遊ぼう!」モードですが、落ち着きスイッチもあるので育てやすい子が多いです。

  • 運動量:毎日の散歩に加えてボール遊びやノーズワークで満足度UP。水遊びも大得意。
  • お手入れ・健康:短毛でお手入れは楽。ただし通年で毛が抜けます。食欲モンスターなので肥満注意。
  • 暮らしやすさ:ファミリー層やアウトドア好き家庭に相性抜群。拾い食い防止と呼び戻しトレーニングはマスト。
  • 平均寿命:10〜12年

3位:シベリアン・ハスキー

鋭いブルーアイに精悍な顔立ち。なのに、家では「にへっ」と笑顔で転がっているギャップがSNSでも大人気。見た目はオオカミ、中身はお調子者。そんなハスキーに魅了される人が再び増えています。

性格は明るく陽気で、好奇心のかたまり。ちょっとおバカに見える一面も、飼い主にとっては愛嬌ポイント。独立心が強いので「一緒に育っていく」感覚で接すると絆が深まります。

  • 運動量:とにかく走るのが大好き。1日2時間以上の運動が理想。運動不足だと家具が犠牲に…。
  • お手入れ・健康:ダブルコートで換毛期は“毛の洪水”。暑さに弱いので夏のエアコン管理必須。
  • 暮らしやすさ:涼しい環境と広い運動スペースが必須。都会の狭い部屋飼いは不向き。
  • 平均寿命:12〜14年

4位:バーニーズ・マウンテン・ドッグ

「でっかいぬいぐるみ」と呼ばれるほどモフモフな見た目と、優しい表情。人懐っこさと落ち着きを併せ持ち、「大型犬の中のジェントルマン」と評されることもあります。

性格は穏やかで温和。子どもや他の動物にも優しく接することが多く、家族の“守り役”としても信頼されます。ただし暑さに弱く、寿命が短い傾向があるため、健康管理と気候への配慮が重要です。

  • 運動量:1日1時間程度の散歩で十分。おっとりしているので過剰な運動は不要。
  • お手入れ・健康:毛量が多くブラッシング必須。関節疾患や腫瘍に注意。
  • 暮らしやすさ:広めの家と涼しい気候に合う。初心者でも扱いやすいが体力差に注意。
  • 平均寿命:7〜10年

5位:グレート・ピレニーズ

真っ白で巨大、堂々とした姿はまさに“山の守護神”。もともとは羊を守る護畜犬で、強い自立心と警戒心を持っています。見た目の優雅さとは裏腹に、頼もしい性格の持ち主。

性格は落ち着いていて堂々としていますが、縄張り意識が強め。家族には従順で優しいものの、見知らぬ人や動物には慎重に接します。

  • 運動量:大きな体にしては中程度。散歩は力強く引っ張るので飼い主の体力も必要。
  • お手入れ・健康:真っ白な被毛はブラッシング必須。抜け毛も多く、汚れが目立ちやすい。
  • 暮らしやすさ:広い庭付きの家や涼しい環境に向く。社会化訓練は絶対に欠かせない。
  • 平均寿命:10〜12年

大型犬の飼育に向いている家庭とは?

「大型犬を迎えたいけど、うちでも大丈夫かな?」と不安に思う方は多いでしょう。小型犬中型犬とは違い、大型犬は生活に与える影響もスケール大。ここでは、どんな家庭が大型犬に向いているのかを整理してみます。


1. 住環境に余裕がある家庭

大型犬は横になっただけでソファが埋まるサイズ感。
室内で快適に過ごすには広めのリビングや庭があると理想的です。狭いワンルームや物が多い部屋では、犬も人もストレスが溜まりやすくなります。


2. 運動の時間を毎日確保できる家庭

ゴールデンやラブラドールはもちろん、ハスキーやシェパードなどは特に運動不足=問題行動につながりやすい犬種です。

  • 1日2回、30分〜1時間の散歩
  • 時にはドッグランや広場で思い切り走らせる
    こうした時間を毎日とれる家庭が向いています。

3. 経済的に余裕がある家庭

大型犬はごはんもおやつも医療費も“大型”!憧れだけでは飼うことが難しいのが現実です。

  • 食費は小型犬の3〜4倍
  • 病院や手術の費用も体格に比例して高額
  • ペット保険の掛け金も高め

こうした費用を長期的に負担できるかどうかが大きなポイントです。


4. 家族の協力が得られる家庭

体重30kgを超える犬を一人で制御するのは大変。

  • 散歩
  • シャンプー
  • 病院への通院

どれも力仕事+時間仕事になるため、家族が協力して世話ができる環境が理想です。


5. 犬との時間をしっかり取れる家庭

大型犬は人との関わりを強く求める子が多いです。留守番が長すぎると孤独やストレスで心身に影響が出ることも。
在宅時間が長い人、犬と一緒に趣味やアクティビティを楽しめる人は相性抜群です。

大型犬は寿命が短い

大型犬に憧れる人が最初に知っておきたい現実のひとつが「寿命の短さ」です。
小型犬が12〜16年生きるケースが多いのに比べて、大型犬の平均寿命は 8〜12年ほど。さらに超大型犬(グレートデーンやバーニーズ・マウンテン・ドッグなど)は7~10年と特に短命です。


寿命が短い理由

  1. 成長スピードが速い
    大型犬は子犬から成犬までの成長が非常に早く、体が一気に大きくなる分、老化のスピードも早いと考えられています。
  2. 心臓や関節への負担
    体が大きいほど、心臓はより多くの血液を全身に送らなければならず負担が大きいです。関節も常に体重を支えるため、股関節形成不全や関節炎などのトラブルが出やすい傾向にあります。
  3. 遺伝的要因
    大型犬特有の病気(心臓病、骨肉腫、胃捻転など)が寿命に影響することもあります。

大型犬はその存在感、魅力の大きさと引き換えに、共に過ごせる時間が小型犬より短い傾向があります。大型犬を迎える方はその覚悟を持っていなければいけません。
だからこそ、一緒に過ごす毎日を丁寧に積み重ね、短くても濃い、充実した犬生を送らせてあげることが大切です。

まとめ|見た目も食費もスケールがデカい!

ランキング上位の犬たちは、どれも見た目も性格も存在感バツグン。
けれども、大型犬は憧れだけで飼えるほどのスケールに収まりません。

広いスペース・毎日の運動・桁違いの食費・そして寿命の短さという現実も抱えています。

だからこそ、一緒に過ごす時間はより濃く、より大切に感じられるはず。
全力でしっぽを振る姿、ソファを占領して寝る姿、たまに人の布団を奪う姿――その全部が、飼い主にとってはかけがえのない思い出になります。

「大きい犬と暮らしたい!」という気持ちと、暮らしの準備がしっかり揃ったとき。
その時こそ、あなたの家に“でっかい幸せ”がやってきます。